ケリングは2025年12月19日、イタリアの独立系ラグジュアリージュエリーメーカー、ラセッリ・フランコ・グループの段階的買収契約を結んだと明らかにしました。2026年第1四半期に1億1500万ユーロで持分20%を取得し、2032年までに完全取得する計画です。取引完了は規制当局の承認など通常の条件を前提とします。
ラセッリ・フランコは1969年創業で、ジュエリーの試作から量産までを担う製造企業です。原材料・貴石の調達、研究開発、デザイン、部品製造、組立、品質管理までを一貫して手がけ、鋳造とCNC(コンピュータ数値制御)加工の両方に対応するとしています。ケリングは自社のジュエリー事業(ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン)の生産能力を強化し、バリューチェーン(調達から製造・販売までの一連の流れ)を厚くする狙いです。
ケリングは2024年売上高が約172億ユーロ、従業員数は約4万7000人とし、今回の投資をジュエリー成長加速の施策に位置づけます。今後は段階取得の進捗と、製造基盤の内製化が各ブランドの供給体制にどう反映されるかが焦点となります。
source: PR TIMES
